無料耐震診断を受けると補助金の対象になる可能性があります。(市町村によっても異なります。)
まずは耐震診断をご依頼下さい。
場合によっては、当社を指名することもできます。
地震から家族を守る3つのステップ
STEP1.地震を知る
地震は自然現象ですから、いつ、どこにどれくらいの大きさのものが発生するのか、確実なことはわかりません。でも、どうせわからないからと言ってしまうと話しが進みません。
地震についてわかっている基本的なことをもう一度見直し、それをもとにどんな地震に対して備えるべきかを考えることが大切です。
まさに日本は地震大国
地球の表面を覆う地殻はいくつかの板(プレート)に分かれています。
これらのプレートは年間数センチずつ移動しているため、プレートの境目では、ぶつかりあったときのひずみが蓄積します。このひずみが限界に達し、プレートにずれが生じると地震が発生します。右図は大地震の発生地点を世界地図上に描いてみたものです。いかに日本で地震が多いかわかるでしょう。日本で暮らす限り、地震からは逃げられません。
地震の発生周期と確率予報
東海地方に大きな被害をもたらすと予想されている地震には、「東海地震」「東南海地震」「南海地震」の3つの地震があります。いままでこれらの地震は100年から150年くらいの周期で同時に、あるいは別々に発生してきました。
東南海地震と南海地震は前回からまだ70年弱ですが、東海地震はもう150年以上発生していません。大地震の発生はかなり切迫したものであることが実感できると思います。
地震は自然現象ですから、時間や大きさの正確な予知はできません。しかし、過去の記録や最新の観測結果などから、ある期間内に発生する確率はわかるようになりました。
たとえば、これから30年の間には、南海地震は50%、東南海地震は60%の確率で発生することがわかっています。東海地震は過去に単独で発生した記録がありませんが、東南海地震や南海地震の発生周期に当てはめると、もう90%以上の確率となります。
STEP2.自分の家の強さを知る
敵である地震のことがわかったら、次はそれを迎え撃つ自分の家が持つべき強さを考えましょう。
家の強さは診断による「評点」がものさしです。評点1.0が現在の耐震基準ぎりぎりの強さに相当すると考えてください。評点は※資格をもったプロの建築士の診断によって知ることができます。耐震改修後の強さも同じものさしで表されます。
※1級、2級の建築士資格、あるいは各自治体の定める耐震診断判定士など
耐震診断と評点について
耐震診断をしてもらうと、あなたの家の強さに0.4、0.7、1.0のような点数がつきます。
この点数は、現在の建築基準法で定められている最低限の強さを1.0としたときのあなたの家の強さの比率をを表していると考えてください。
つまり、評点0.5ということは、耐震基準で定める強さの半分の強さしかないことになります。基準である1.0よりも高いか低いかは重要な判断基準ですが、では評点0.5と評点0.7では違いがあるのでしょうか。また、評点1.3は評点1.0とどう違うのでしょうか。
建物の全壊率で強さを考える
右の図は、海溝型の地震である東海地震と東南海地震が同時に発生したときに建物の全壊率と耐震診断評点の関係を表したものです。
全壊率とは、その建物が大破あるいは倒壊の被害を受ける確率を表しています。
市ごとで全壊率が異なるのは、震源からの距離や地盤の特徴に違いがあるからです。
グラフの見かたを豊橋市を例にご説明しましょう。
まず、豊橋市にある評点が0.4の建物の全壊率は、横軸0.4に対応する縦軸を読むことで、70%程度であることがわかります。
つまり、豊橋市にある評点0.4の建物100棟を対象にすると、東海地震と東南海地震が同時に発生したときには100棟のうち70棟程度が全壊することになります。
一方、同じ豊橋市で評点0.7建物100棟で考えると、全壊する建物は10棟程度となります。
グラフを見てわかるとおり、評点が0.3~0.7の間で全壊率が急激に小さくなっていることがわかりますね。これより、効率的に全壊の危険性を減らすには何点を目標に改修すればよいか、お住まいの市ごとに考えてみてください。
写真で見る現実の被害
小破:軽微な補修要
中破:かなりの補修費用が発生
大破:修復困難
倒壊:命を落とす危険盛大
耐震改修の効果について
地震のときに受けるであろう被害の大きさは、地震の大きさと評点の関係から決まります。この関係を示したものが、右の耐震改修チャートです。
表の中の数字はその住宅の評点を表しています。評点が高くなるほど同じ地震に対する被害の程度が軽くなっていくことがわかるでしょう。
0.3きざみの粗い間隔でしか示していませんが、評点が意味する住宅の強さがある程度ご理解いただけると思います。
表の読み方をご説明しましょう。まず、評点が0.4の住宅です。表のなかの記号「0.4」の位置が、地震の震度とそのときに発生するであろう被害の関係を示しています。たとえば、震度5弱の地震であれば小破程度、5強の地震であれば大破の被害を受けることがわかります。震度6弱以上では倒壊を覚悟しなければなりません。
次に、評点「0.7」の記号を見てみましょう。震度5弱のときの被害は小破で0.4のときと変わりませんが、震度5強の被害は大破から中破に軽減されています。地震が震度6弱、6強のときの被害も倒壊から大破に軽減されています。命を守るという観点からは評点が0.7程度の強さに高めることはかなり効果があるといえますね。
同じように、評点「1.0」、「1.3」の場合も表に示してあります。費用はかかりますが、より高い評点を目指せばより高い安全性が得られることがわかると思います。
◎「耐震改修チャート」の確からしさについて
下の図は、一般的な木造住宅が地震時に受ける被害の程度を「無被害」「小破」「中破」「大破」「倒壊」の5段階で分けて示したものです。被害の程度は、地震で揺れている間に住宅がどのくらいたくさん変形したか(傾いたか)によります。わずかな変形であれば地震が終わったあと住宅は元の形に戻りますが、変形が大きくなると揺れが終わっても元の形には戻りません。変形がある大きさを超えると、もう自分の重さを支えきれなくなって倒壊します。修復の可能性や被害写真といっしょにご覧いただき、修復の度合いや避難生活の必要の有無など、被害の程度の違いをしっかりと認識してください。
表では地震の大きさと予想される被害の関係を1対1で対応させていますが、実際にはこの関係にはある程度のばらつきがあります。
それは以下のような理由によります。
1.地震の揺れの性質による違い
同じ震度の地震でも、住宅に大きな被害を与える地震とそうでない地震があります。また、将来発生する揺れの性質にも事前にはわからない不確かさがたくさんあります。このばらつきは少なくありません。最新の研究では、建物の被害を考えるとき、震度ではなく地震が動いた最大の速度や加速度をものさしとして用いた方が精度がよいこともわかっています。しかし、私たちが実感を持ってイメージできる地震の揺れの大きさは震度です。このことを考慮し、ここでは地震の揺れの大きさを表すものさしとしてあえて震度を用いました。
2.住宅の強さの不確かさ
新築の住宅でも本当の強さを知るのはとても難しいことです。まして、何十年も前に建てられた建物の強さについてはなおさらです。外壁や仕上げをすべてはがしてみなければわからないこともたくさんありますし、使われている木材やコンクリートの本当の強度も実験をしなければわかりません。ですから、診断の結果出てきた評点にもかなりの不確かさがあると考えてください。でも、不確かだから何も決められないと言っていては話が進みません。現在の診断法は最新の研究成果と数多くの実験結果を反映させたものです。まずは診断結果を尊重し、前向きに考えることが重要です。
このような不確かさを考慮し、表に示された関係は、実際に発生するであろう被害がこの表の被害以下になる可能性が90%以上になるように決めてあります。ですから、被害をやや厳し目に見積もっていると考えてください。でも、10%以下とはいえ、この表よりも大きな被害になる可能性もあることを忘れないでください。
STEP3.安心に向けてすぐに実行
目標が決まったら、あとは実行あるのみです。どんな方法でどんな工事をするのか、工事中はいつもと変わらず生活できるのか、工事後の見栄えは?納得のいくまで建築士、設計士に説明してもらってください。また、耐震改修工事にも様々なものがあります。この機会に水回りのリフォームやバリアフリー化を考えるのもとてもお得です。ご自宅に適した工法を決め、快適な安心ライフを手に入れてください。