地震がきても安心!耐震性能を向上させるためのリフォーム方法

地震がきても安心!耐震性能を向上させるためのリフォーム方法

地震の発生頻度が諸外国に比べて多い日本ですので、建物の耐震性能はとても重要なポイントになります。その耐震性能を向上させるための選択肢の一つとしてリフォームがありますが、どのような方法で向上させるのかイメージがわかない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、耐震性能を向上させるためのリフォーム方法についてご紹介いたします。

基礎工事から見直す

建物の基礎部分は土台となる重要な部分です。しかし、耐震のためのリフォームについて今まではあまり触れられてきませんでした。その理由としては、施工の難しさが挙げられます。基礎部分は建物の根底にある部分ですので、リフォームをするとなると大掛かりになってしまいます。そのため壁面や屋根などのように、気軽に施工が可能な部分ばかりがリフォーム箇所として注目されるようになったのです。しかし、現在では基礎部分を耐震のためにリフォームすることはそう難しくなくなっています。

それを可能にしたのが『FRPグリッド基礎補強工法』という工法です。建物の基礎部分は、地面の上に設けられており、その上に家が建てられています。FRPグリッド基礎補強工法では、地面から建物の間にある基礎の立ち上がり部分を補強することによって、基礎の耐震性を高めることが可能です。格子状に成形されたFPRグリッド(炭素繊維+ガラス繊維)を鉄筋の代わりに使用します。鉄筋に比べて引張強度が数倍以上あり、それでいて軽量であることから、基礎の耐震施工においては鉄筋の上位互換といえます。

FRPグリッド基礎補強工法に加えてコンクリートによる補強も効果的です。とくに建ててから10年近く経過している場合ですと、基礎のコンクリート部分の劣化も否めません。改めてコンクリートを打設するなどによってリセットをするといいでしょう。

接合部だけの補強

現在は溶接など建材を組み上げるための手段はさまざまありますが、昔は金属などで補強しない状態で柱などを組み上げていました。昔からの木造住宅などですと、その当時の手法で建築されているでしょう。もちろん金属を使用しないことによるメリットはありますが、経年で接合力は徐々に弱まっていますので、耐震という観点では見直しをするべき部分となります。たった一箇所だけでもズレなどが生じてしまうと、それが全体に波及してしまいそこまででもない揺れで倒壊してしまう恐れもあるのです。

そこで、接合部分を金属によって補強する必要があります。建物に使用することが可能なものはたくさんありますので、どういった接合部分なのかに応じて使い分けることが大切です。使い方が正しくなければ、せっかく補強を行ったとしてもあまり効果を発揮できなくなってしまいます。甘くなった接合部分を金属で強固なものにすることによって、新築のような耐震性能の期待ができるというわけです。

屋根に関しても、古い建物ですと瓦が使用されていたりします。一枚の重量が軽くないため揺れに弱く、振り子のように揺れてしまう恐れもあります。揺れによって接合部分が剥がれて落下の危険性も考えられるでしょう。そこで軽量の屋根材へと変更することも補強になります。

壁の補強

1981年に建築基準法の耐震基準が変更となりました。そのため、1981年以前と以降では建物に求められる基準が異なっているということになります。具体的には、旧耐震基準ですと、震度5の地震が発生した際には倒壊しないことが目標となっていますが、新耐震基準では軽微な損害が目標となっています。実際に震度5以上の地震は200回以上発生していますので、その頻度を考えると、倒壊しないだけでなく、少しの損害で済むほどの耐震性が求められるのも納得です。

壁の耐震リフォームでは以下がポイントとなります。

角や壁がない部屋は弱点になる

壁に関して言うと、角や壁がない部屋は弱点になると言われています。大部屋のように広い部屋ですと、開放感を出すためにあえて壁を設けないことがあります。レイアウトとしては問題ないのですが、揺れの負荷が集中してしまいやすくなり、和室に関してもその傾向があります。障子などで仕切られていることで壁があるように錯覚してしまいますが、耐震という観点では力に対して弱い部分となってしまうのです。

耐力壁は均等に配置する

壁の耐震性を高める手段として耐力壁の取り付けがあります。通常の壁よりも耐震性が高いのですが、一方の壁面にだけ配置してしまうと、耐力壁の設置がされていない部分に力が集中してしまう恐れがあります。アンバランスですと家全体にダメージが加わり倒壊のリスクも上がってしまうのです。縦と横それぞれの方向に対して配置するようにしましょう。

まずは現状の把握から始めましょう

耐震リフォームは早ければ早いほどいいもの。地震はいつ発生するかわかりませんし、そのときになって後悔するくらいであれば早急に行うことをおすすめします。しかし、大切なことは現在の耐震性がどの程度であるかという把握です。もしかするとすでに十分な耐震性がある可能性も考えられます。耐震性が不足しているとなった場合でも、どの程度不足しているのかなどが明確であれば、リフォーム内容も決めやすくなります。具体的な補強ポイントが分かることで無駄のないリフォームが可能となります。

まとめ

耐震性能を向上させるためのリフォーム方法にはいくつかの種類があります。どれが適しているのかを決めるためにも、まずはリフォーム対象となる建物の現状把握から始めましょう。「有限会社タック・ケン」では、耐震補強リフォームの施工を行っております。無料のアドバイスも実施しておりますので、お気軽にお問い合わせください。